大人の発達障害者による音楽ブログ

「ADHD」(注意欠陥・多動性障害)「ASD」(自閉症スペクトラム)、「双極性障害」(躁うつ病)と診断されたエレクトーン男子です。ASDの特性である「こだわり」を活かして、昭和歌謡からJ-POP、令和の最新曲まで、好きな音楽について自由に書いていこうと思います。

009.「黒い羊」欅坂46(2019年)

「黒い羊」欅坂46

 作詞:秋元康

 作曲:ナスカ

 作曲:ナスカ

 

早くも2回目の登場の欅坂46です。

曲、アレンジから曲を好きになるタイプ

ですが、この曲は珍しく、詞、曲、アレ

ンジ、全て一気に好きになりました。

加えて、MVも最高でした。

 

リリースされる少し前に発達障害と診断

され加えて双極性障害の症状もあまり

よくなく、そんなときにこの曲が届きま

した。

サビの歌詞で

「目配せしてる仲間には僕は厄介者で

 しかない」

という部分どうしても気になりました。

本来のこの曲のメッセージは障害の事を

触れているわけではないと思いますが、

白い羊=健常者、黒い羊=障害者、

という構図がまだ世間にはあるように

思います。

個人的には、障害であることで近い親族

から謂れのないことを言われ、発作・

過呼吸を起こし、益々体調悪くし、

生活の基盤を変えざるを得なくなり

ました。

「誰かが溜め息をついた

 そう それが本当の声だろう」

「黒い羊

 そうだ 僕だけがいなくなればいいんだ」

「全部 僕のせいだ」

「白い羊なんて僕は絶対になりたく

 ないんだ

 そうなった瞬間に僕は僕じゃなくなって

 しまうよ」

「まわりと違うそのことで誰かに迷惑

 かけたか?」

「自らの真実を捨て白い羊のふりを

 する者よ

 黒い羊を見つけ 指を差して笑うのか?

 それなら僕はいつだって

 それでも僕はいつだって

 ここで悪目立ちしてよう」

気になっただけで、これだけ挙がる曲は

初めてでした。

障害を持つ方が皆さん同じ聴き方をする

とは思いませんが、自分はつい現状と

置き換えて聴いてしまいます。

代弁してくれているように、思えてしま

うのです。

 

平手友梨奈の声はアイドルにしては低め

ですが、よく通り耳に残るいい声をして

いると思います。

この曲に関しては、今までのシングルより

圧倒的にソロパートが多いです。

 

ナスカの曲は中毒性があると思います。

特に2コーラス目のBメロなどはとても

印象的です。

サビではそれまでのたたみ掛けるような

符わりより少し落ち着きますが、

サビらしく抑揚もしっかりあり、高揚感も

得られます。

 

アレンジはまずAメロのスラップベースが

効いています。メロディーが低く抑え気味

なので、はっきり聴こえてカッコよさが

増しています。

要所要所ピアノが上手く使われています。

イントロのピアノは何かで逆再生だと

書いてあるのを見ました。MVでも

ピアノのシーンは実際の押さえている

音と違うので、どういう意図なのかと

ずっと思っています。

2コーラス目のBメロ前半から後半で

とてもきれいにピアノが入ってきます。

曲自体があまり救いのない感じの曲

ですが、ラスサビ前、アウトロで少し

だけ助けられます。

 

MVは今までのダンス中心ではなく、

長回しのストーリー仕立てのものに

なっています。

記事によれば、曲の世界観の先にあるもの

を描いているそうです。

ますますチンプンカンプンです。

歌詞では他人を拒絶する人間性を書いて

いますが、MVでは逆に、積極的に他人の

人生に踏み込んでハグをもって救おうと

しているそうです。

このMVが出たときは様々な人の考察が

一気にネットに掲載されていました。

それだけ難解なMVですが、その分かなり

見ごたえがあります。

 

まだ聴いたことがない方は、曲、MVともに是非。

 


欅坂46 『黒い羊』 

黒い羊

黒い羊

  • provided courtesy of iTunes

 

黒い羊

黒い羊