004.「サヨナラの意味」乃木坂46(2016年)
「サヨナラの意味」乃木坂46
作詞:秋元康
作曲:杉山勝彦
編曲:若田部誠
この曲を聴くまでは、ほとんど乃木坂46の
曲を聴いたことがありませんでした。
何かのきっかけで聞き、アイドルの曲と
してではなく、普通に1曲として気に
なりました。
最近は卒業式でもこの曲を歌うことが
あると何かで知りました。
私の時代とは大きく変わったものです。
この曲はAメロと同じイントロで始まり
ます。それだけAメロにチカラがある
ことだと思います。また、同じフレーズ
なので曲の導入がとても自然です。
キレイなメロディーと曲の作りが
「サヨナラ」というシチュエーションを
更に引き立てていると思います。
ラスサビ前「後ろ手でピースしながら~」
の歌詞は、この曲の前向きさを表している
と思います。特に高い音に「ピース」の
「ピ」を充てたことで、より印象的に
聴こえるのではないかと。
この部分がくると、待ってました、
という気分になります。
アレンジも尖った音がほとんどなく、
全体的にきれいで、特にイントロや
端々に出てくるピアノの使い方が
すごく上手だと思います。
機械的な音がほとんど目立たないので
聴いていてとても気持ちよくなる
アレンジだと思います。
まだ聴いたことがない方は、是非。
003.「駅」竹内まりや(1987年)
「駅」竹内まりや
作詞:竹内まりや
作曲:竹内まりや
編曲:山下達郎
ストリングス編曲:服部克久
1986年に中森明菜に提供された曲ですが、
中森明菜のスタッフ達の曲の解釈に対して
に歌わせたという曲です。
のちに、表現の相違ということで落ち着い
たようです。
勿論、こちらの方が完成度は断然高い
です。(中森明菜の方は声が今にも
消えそうで何を歌っているのか、
わからず、情緒も何もありません。)
雨の日の駅を舞台に話が進みますが、
放課後に友達とイヤホン片方ずつ
付けて、夕焼け見ながら聴いて、
高校生なりに黄昏ていました。
大人な雰囲気の歌詞はよくわかり
ませんでしたが、とりあえず、
とにかく黄昏ていました。
曲はマイナーコードで進み、今主流の転調
をすることもなく、感傷的に進んでいき
ます。アレンジ全体も少しボサノバっ
ぽいリズムで大人な雰囲気がよく出て
います。
この曲の良さは、槇原敬之同様に
竹内まりやの「声」、そして
アレンジ、ストリングスアレンジに尽きる
と思います。
ラスサビ後、サビメロで「ラララ~」と
歌い上げていき、決して音域が高くは
ないですが(一番上でラ)、声の力で盛り
上がっていきます。
ストリングスは全体的に主張しすぎず、
でも、結構なアクセントとなってバックに
流れています。
2サビ後の間奏はストリングスが主役で、
2つの旋律ががきれいに重なり、かなり
ドラマチックに展開します。
さすが服部一族という感じです。
昔、仕事の車の中で1981年生まれの後輩
(女子)に聴かせたら、初めてだったよう
で、結構気に入ってくれて、しんみり
していました。
聴かれたことがない方は、是非。
002.「三人」槇原敬之(1992年)
「三人」槇原敬之
作詞:槇原敬之
作曲:槇原敬之
編曲:槇原敬之
3rdアルバム「君は僕の宝物」に収録。
「声」は楽器の一つだと思っています。
この曲は何がいいかというと「声」
「コーラス」につきます。
勿論、メロディーやコード展開、アレ
ンジ、歌詞ともにとても良いのですが、
「声」「コーラス」が断トツの魅力だと
思います。
歌詞は、ご本人が上京された際のエピソー
ドがベースで、とてもほっこりでき、
意外と泣けます
「雨にぬれても」(原題:Raindrops
Keep Fallin' On My Head)風な曲調で
展開していきますが、この曲のキモは
2サビ後から始まる「ラララ~」とバック
コーラスです。
(バックコーラスは2サビからうっすら
入っています。)
ご本人もコーラスのレコーディングは
カレン・カーペンターの気分で、と
言われていました。
とてもいい声をされているので、自然と
耳+心に残ります。
そしてラストに向けてのバックの何重にも
重なるコーラスがこの曲を最大限に盛り
上げていると思います。
当時は16チャンネルしかなかったそう
なのですが、今レコーディングされたら、
もっと広がりのある壮大なコーラスワーク
になっていると思います。
聴かれたことがない方は、是非。
001.「アンビバレント」欅坂46(2018年)
作詞:秋元康
作曲:浦島健太
TETTA
編曲:浦島健太
TETTA
年甲斐もなく、欅坂46が好きです。
きっかけはデビュー曲の「サイレント
マジョリティー」でした。
乃木坂46とは全く違う雰囲気、カッコ
いいアレンジ、歌詞、そしてMV、一発
でやられ、それ以来よく聴きます。
かといって、アルバム全曲を聴くかと
いうとそれほどではありません。
「アンビバレント」を聴いたときは
「サイレントマジョリティー」以上の
衝撃でした。
畳み掛けるような言葉数の多いAメロと
サビ、よく動くベースが、Bメロの
バックのコーラス、Dメロ後の転調の
仕方、(一旦音を切るところ)、
どれもカッコいいと思いです。
半音転調したことで「I know~」の
「ノ」の声が効果的に響き、
サビ全体の高揚感が増していると
思います。
ラストの大サビも、サビ本体の余韻を
継続して、ラストに向けて勢いを増して
いる感じです。
「二律背反」について歌っています。
私には響くような響かないような。
でも、メロディによく乗った言葉選び
だと思います。
最後に「この夏」ありますが、
夏に限らず、年中聴いていられます。
(歌詞では「黒い羊」が一番響きます。)
「サイレントマジョリティー」もで
すが、欅坂46はMVがとにかく素晴ら
しいと思います。
この「アンビバレント」は特にカッコ
よさでは断トツだと思います。
新宮良平監督によるMVはバレットタイム
が効果的に使われており、曲にさらに
メリハリとカッコよさが加わっていると
思います。
まだ曲を聴いたこと、
MV見たことがない方は、是非。